柳川川下り:三柱神社秋季大祭「おにぎえ」・福岡県無形民俗文化財「どろつくどん」

三柱神社秋季大祭「おにぎえ」・福岡県無形民俗文化財「どろつくどん」

 この祭りは、毎年10月9・10・11の三日間行われる。境内には露店商や見せ物小屋が立ち並び、県指定無形文化財の囃子山車「どろつくどん」 や踊り山車がハッピ姿の若い衆に引かれて町中に繰り出され、夜遅くまで大賑わいする。この祭りは大賑わいすることから、発音がつまっていつのまにか 「おにぎえ」と呼ぶようになった。三日間の中日(10日)は、御神幸が行われ、どろつくどんや踊り山車もお供えして長蛇の列が続くが、 また大名武者行列などが参加する年もある。
 「どろつくどん」というのは、文政9年三柱神社のご遷座祭を祝うために、町の問屋街の人たちが江戸の神田囃子をもとに、京都祇園の山鉾を参考にして、 「山車」を作って奉納したのに始まる。その当時にしては奇想天外なものとして、大好評を博したといわれている。
 この山車の飾りは、車の中央の芯棒(山鉾)を立て、この棒の最上段に御幣を祀り、周囲に四本柱を立てて紅白のダンダラ幕を引きまわした 素朴なもので、この山車に囃方と舞方が乗る。
 お囃子の楽器は、大太鼓、小太鼓、横笛、ドラ、スリガネで神田囃子にない南国風な情緒を出している。
 囃子は、道囃子(町囃)・参道囃子(おまがり)・神楽囃子(神前囃)の三曲を、時と場所に応じて使い分ける。囃子と囃子の変わり目には「シャギリ」といって 太鼓とドラのみで激しくはやして、大いに若い衆の士気を鼓舞する。「どろつくどん」の踊りは、能に発したもので、人の心にある善悪・喜怒哀楽などを 表現するのに最小限度の動きと、簡略化された所作をもってするのがその特徴である。
 面は古事記から取材したものが原型で、能が歌舞伎に移行したように、この踊りもそれと同じ経路で庶民化されている。たとえば、天狗の面は 天孫降臨の道案内をした猿田彦神で、非常に利口でそつのない踊りが要求され、お多福面は天の岩戸の前で舞った天宇受売女命(あめのうづみのみこと) であるが、これには乙女の祈りがこめられており、チャリ面は天の岩戸を押し開いた天手力命(あめのたぢからおのみこと)で、人間の滑稽味を 加えて表現している。この外十数個の面があるが、それを使って人間感情を表現する庶民的な芸能である。

開催期間 : 2006年10月7日(土)〜10月9日(月)